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第100章：練習：useRef で <video> タグを再生・停止させる

テーマ：useRef で <video> を「再生・停止」してみよう

1. 今日のゴール 🎯​

この章では、

  • <video> タグに ref をつける ✅
  • useRef<HTMLVideoElement | null> で型つきの参照を作る ✅
  • ボタンを押したら videoRef.current.play() / pause() を呼ぶ ✅

…というミニアプリを作ります。 最終的にはこんなイメージ👇

  • 「再生 ▶」「一時停止 ⏸」「最初から 🔁」ボタン付きの動画プレーヤー
  • React v19 + TypeScript で実装
  • 動画タグの DOMそのもの を useRef で操作する

2. 全体イメージを図でつかむ 🎨​

useRef がどんな流れで動くか、Mermaidで図にしてみます。

  • ボタンを押すと → コンポーネント内の関数が呼ばれる
  • 関数の中で videoRef.current を通じて <video> のメソッドを呼ぶ
  • これが 「画面は再レンダリングしないけど、DOMを直接さわりたい」 という useRef の得意分野です 💪

3. 事前準備 🎧​

3-1. 動画ファイルを用意しよう​

  1. プロジェクトのルートに public フォルダがあるか確認

    • なければ作ってOK（my-react-app/public みたいな場所）

  2. public フォルダの中に動画ファイルを置く

    • 例：public/sample-video.mp4

ブラウザからは、/sample-video.mp4 というURLでアクセスできます。

4. VideoPlayer コンポーネントを作る 🧩​

src/VideoPlayer.tsx を作って、次のコードを書きます。

import { useRef } from "react";

type VideoPlayerProps = {
  src: string;
  width?: number;
};

export function VideoPlayer({ src, width = 480 }: VideoPlayerProps) {
  // HTMLVideoElement を指す ref を用意（最初は null）
  const videoRef = useRef<HTMLVideoElement | null>(null);

  const handlePlay = () => {
    // current が null じゃないときだけ play() する
    if (videoRef.current) {
      videoRef.current.play();
    }
  };

  const handlePause = () => {
    if (videoRef.current) {
      videoRef.current.pause();
    }
  };

  const handleRestart = () => {
    if (videoRef.current) {
      // 再生位置を先頭に戻してから再生
      videoRef.current.currentTime = 0;
      videoRef.current.play();
    }
  };

  return (
    <div className="video-player">
      <video
        ref={videoRef}
        src={src}
        width={width}
        // ブラウザ標準のコントロールは非表示（自作ボタンだけで操作してみる）
        controls={false}
      />
      <div className="video-controls">
        <button type="button" onClick={handlePlay}>
          ▶ 再生
        </button>
        <button type="button" onClick={handlePause}>
          ⏸ 一時停止
        </button>
        <button type="button" onClick={handleRestart}>
          🔁 最初から
        </button>
      </div>
    </div>
  );
}

4-1. 大事なポイント 📝​

  • useRef<HTMLVideoElement | null>(null);

    • HTMLVideoElement … <video> タグに対応するDOMの型
    • | null … 最初の描画のときはまだDOMがないので null

  • JSX 側で ref={videoRef} と書くことで、

    • レンダリング後に videoRef.current に <video> のDOMが入るイメージ

  • videoRef.current?.play() でもOK

    • ここでは if 文で null チェックしてます

5. App.tsx から呼び出してみる 🚀​

src/App.tsx を編集して、VideoPlayer を表示してみます。

import "./App.css";
import { VideoPlayer } from "./VideoPlayer";

function App() {
  return (
    <main style={{ padding: "16px" }}>
      <h1>React × useRef で動画プレーヤー 🎬</h1>
      <p>ボタンで動画を操作してみよう！</p>
      <VideoPlayer src="/sample-video.mp4" width={640} />
    </main>
  );
}

export default App;

そのあと、

  • ターミナルで npm run dev を実行 ▶

  • ブラウザで表示して、

    • ▶ を押したら再生されるか
    • ⏸ を押したら止まるか
    • 🔁 を押したら最初から再生されるか

をチェックしてみてください 👀✨

6. ちょっとだけ見た目を整える（お好みで）💅​

src/App.css や src/index.css に、簡単なスタイルを足してみましょう。 （CSS Modules でもOKですが、ここではシンプルに全体CSSで）

.video-player {
  display: flex;
  flex-direction: column;
  gap: 8px;
  align-items: flex-start;
  max-width: 640px;
}

.video-controls {
  display: flex;
  gap: 8px;
}

.video-controls button {
  padding: 6px 14px;
  border-radius: 999px;
  border: none;
  cursor: pointer;
  font-size: 14px;
  background-color: #2563eb;
  color: #ffffff;
  transition: transform 0.05s ease, filter 0.1s ease;
}

.video-controls button:hover {
  filter: brightness(1.1);
  transform: translateY(-1px);
}

.video-controls button:active {
  transform: translateY(0);
  filter: brightness(0.95);
}

可愛いボタンでテンション上げていきましょ〜 🎀

7. もう一度、useRef の役割を整理しよう 🤔​

この章での useRef はこんな役割でした：

  1. 「画面に表示されている <video> タグへの直接の参照」を持つ

    • const videoRef = useRef<HTMLVideoElement | null>(null);

  2. JSX の ref 属性で「どのDOMを指すか」を教える

    • <video ref={videoRef} ... />

  3. イベントハンドラの中で .current 経由でDOMメソッドを呼ぶ

    • videoRef.current.play()
    • videoRef.current.pause()
    • videoRef.current.currentTime = 0

ポイント： useState と違って useRef の値が変わっても再レンダリングは起きません。 だからこそ、 「再描画は不要だけど、DOMを触りたいとき」にぴったりな道具なんでしたね 🧰

8. 発展問題（チャレンジしてみたい人向け）🔥​

時間と気力に余裕があったら、次のような機能もトライしてみてください！

発展1：再生速度を変えるボタン​

  • 「2倍速 🎵」ボタンを追加して、

    • videoRef.current.playbackRate = 2;

  • 「通常速度 🐢」ボタンで、

    • playbackRate を 1 に戻す

発展2：ミュート切り替えボタン​

  • 「ミュート 🔇 / 解除 🔊」ボタンを作って、

    • videoRef.current.muted = !videoRef.current.muted;

  • ボタンのラベルを状態に合わせて変えるには useState との組み合わせも練習になります 💡

発展3：controls={true} も試してみる​

  • <video> に controls をつけると、ブラウザ標準のコントローラも出てきます。
  • 自作ボタン + 標準コントロールの両方で操作できるか、挙動を観察してみてください 👀

9. まとめ 🌈​

この第100章では…

  • useRef<HTMLVideoElement | null> で <video> のDOMを指す参照を作る
  • ref={videoRef} で <video> と useRef をつなぐ
  • ボタンクリック → videoRef.current.play() / pause() / currentTime 書き換え

という一連の流れを体験しました 🎬✨

「入力にフォーカスを当てる」「スクロール位置を保存する」「キャンバスを直接触る」など、 <video> 以外にも useRef はたくさん応用できます。

次に何かUIを作るとき、

「これは state かな？ それとも ref かな？」

とちょっと考えてみるクセをつけると、React脳がどんどん育っていきますよ 🧠🌱

もし「発展1やりたいからコード一緒に考えて〜」みたいなのがあれば、 いつでも声かけてくださいね 💌